にんにく栽培はかなりお手軽にできるようなのですが、追肥は必要不可欠なものなのか???
追肥の効果と、やる場合のタイミングと方法を簡単にまとめました。
また、ペットボトル・プランター栽培は、畑よりも寒さの影響を受けやすいため、冬越し対策をしておいた方が良いようです。今のままだと、冬の間ににんにくがだめになってしまうかも?
しばみゆさん考案の「超簡単でお安いビニールハウス」はものすごく良いので、ぜひ知ってほしいです。やってみようと思われる方続出な気がしています……。
そもそも追肥は必要?
にんにく栽培の説明には、収穫までに行う2回の追肥のことは必ず書かれています。私は長くミニトマト栽培をやっていますが、追肥をしなかった年でも結構収穫できていました。同じように追肥なしだったとしても、そこそこのにんにくは収穫できるものなのでしょうか?
追肥について検索してみたところ、にんにくの葉も根も育ってきているこの時期に行うことで、さらに光合成によって作られた養分が根と茎に蓄えられていくとのこと。これから冬にかけて蓄えられた養分が、春ににんにく球を肥大させていくので、冬を越す前に葉や茎を十分に生長させておくことがとても大事なんだそうです。
このことを知ってしまうと、できるだけ立派なにんにくに育てたいし、追肥はやっておこうという気になってしまいますね。
追肥なしで、どの程度のにんにくが収穫できるかまではわかりませんでした。しかしトマトのように数が収穫できるものよりも、一つの球を充実させていくにんにくは、追肥効果をより大きく感じられるのではないかと思います。
追肥時期
植え付けが9月下旬~10月(11月に入ってすぐならなんとかいけるかも)、その後30~40日あたりが1回目の追肥時期(12月中までに)とのこと。
*12月中旬以降、低温期に入るとにんにくは休眠状態に入り肥料の吸収も悪くなるため、追肥の遅れには気をつけて。
なのですが、さらなる追肥の時期の見極め方があるようで。
それは「葉の色」です。
追肥をしなければと最近ネットやYouTubeで情報収集していた中で、「葉の色が黄色っぽくなってきていたら肥料切れで、追肥のタイミング」「葉先が枯れていたら追肥のタイミング」、ということを知りました。「葉の緑が濃い状態は元肥がまだ残っている可能性があるため、肥料過多にならないよう葉の色から追肥の時期を判断する」とYouTubeで言っていた農家さんもいらっしゃいました。(肥料過多は病気にもつながりやすい)
私のにんにくは土の水はけがいまいちなため、水やりはほとんど行っていませんが、様子はほぼ毎日観察しています。芽が出てからずっと、見た目には特に問題ないと思っていました。しかし、追肥をしようとして気づいたのですが、葉っぱの緑色が前より少し黄色っぽい? 何本か出ている葉のうちの一部が黄色がかっているような……。これはもしかすると、まさに今が追肥のタイミングなのか?
もう少し早目を予定していたけれど、色々とやることが重なって追肥が12月1日になり、遅かったかなぁと思っていましたが、かえって良かったのかもしれないです。
ちなみに2回目の追肥時期は、2月中旬~3月中あたりです。
追肥方法
追肥に向く肥料
- 有機肥料でも化成肥料でも可。液肥も使えます。
*葉の色がかなり黄色っぽい場合は、即効性のある液肥が良いかも - NPKの割合は同等なものが良いようです。(N多めは避けましょう! 理由はのちほど)
施肥量
- 化成肥料:1㎡あたり大さじ3~5杯、一握り(50g)
上記が基本という記事が多かったですが、まずは使う肥料のパッケージ参照。その量を超えないようにしましょう。 - 有機肥料:パッケージ参照(有機タイプはものによって成分量がかなりまちまち)
- 液肥:パッケージ参照(薄めて使うものが大半なので、倍率を間違えないように)
水やりのタイミングで行うものですので、くれぐれも液肥を与えた後すぐに水やりをしないように。せっかくの液肥が流れてしまいます。
液肥の場合は与え方にちょっと注意が必要なようです。(下の記事参照)
与え方
固形タイプ
- 土に撒く場合は、株元から離して撒きましょう。
- 浅く土と混ぜたり(根を傷めないよう気をつけて)、肥料の上から少し土をかけておくのも良いようです。
マルチをしている場合はその上に撒いてもOK。水やりで溶けてマルチの穴から流れ込んでいくので大丈夫とのこと。
ペットボトル栽培だと、小さめの粒タイプはフチに撒く、塊タイプは隅に置くという感じでしょうか。
一方でにんにくは肥料焼けに比較的強いという記事もあったりして、株元に撒くというやり方もあるようです……。
固形タイプを施肥した後は水やりを。
液肥
固形タイプは追肥時期に1回の施肥で良いのですが、液肥の場合はその後の水やりで肥料成分が流れてしまいます。効果がなくなるのが固形タイプより早いため、追肥時期に2回行うことで、固形タイプと同等の肥効を保てるそうです。
1回目の施肥から1週間後など、12月中旬のにんにくが休眠状態に入るまでに効かせられるようにしておくと良いのでは。
「液肥であれば規定の希釈率で薄めたものを3月までに4、5回に分けて行ってもよい」という記事もありました。
注意点
- 株元は避ける
肥料が株に付くと肥料焼け(枯れる)を起こす場合があります。できれば葉にも付かないほうがいいとのことなので、畑の場合は雨の前に撒くのは避けた方が良さそうです。(雨で葉っぱがだらんとなり、撒いた肥料につきやすい) - 肥料過多に注意
肥料過多も肥料焼けを起こすことがあります。害虫や病気の被害につながることも。また、収穫してからわかることですが、苦みのあるにんにくになってしまうこともあるそうです。
冬越しについて
にんにくには、冬越しの適正サイズというものがあるそうです。
- 適正
葉が5枚から6枚ほどで茎が太い・株元がしっかりしている
この状態だと冬の間に枯れにくい。 - 小さい
葉が2~3枚
植え付けが遅れたり深めに植えてしまった場合、生育が遅れがちになることがあるようです。少しでも葉を伸ばした方が良いので、追肥をしておきましょう。 - 大きい
葉が7枚以上、草丈が40cm前後
耐寒性が弱くなるので、葉が傷みやすくなりますし、春に病気が出やすくなるそうです。窒素や水のやりすぎ、秋の温度が高いと成長が進みやすくなるとのこと。水分や肥料過多で大きくなっている場合、根が伸びていないことが多いそうなので、土寄せをして水はけを良くすると根の成長につながるようです。
しばみゆさんによると、にんにくは寒さに強いとはいえ土が凍ったりするのはあまり良くないらしく(たぶん土の中でだめになってしまう)、対策をすすめておられました。
プランターなどは容器全体が低温にさらされるので、畑よりも寒さの影響を受けやすい。なので土の表面にわらやもみ殻を敷いたり、容器自体を簡易的なビニールハウスや発泡スチロールに入れる等の対策をしておいた方が良いとのこと。(しなかった場合の結末はわからないのですが、私にやらない勇気はない)
しばみゆさんの「にんにくのペットボトル栽培YouTube」はこちらの記事内で紹介しています。
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検索してみると、畑は雪が降ってもその下の土は凍っていないらしい。なのでそのままでも良さそうです。マルチやわらなどを施している畑なら、さらに安心ですね。
冬は休眠状態なので、生長は鈍化し見た目の変化も遅いようです。しかし秋より量は減っていても水分の吸収はしていますので、水やりは必要です。土の表面は乾いていても少し掘ると湿っている場合もありますので、乾燥状態をよく観察してやりすぎには注意しましょう。
*ペットボトル栽培は、土の乾燥状態が一目瞭然。360°から観察できるところが良いです。プランターにはない利点。
日当たりも重要です。
「にんにくの家庭菜園・追肥方法~冬越し対策も~」のまとめ
- そもそも追肥は必要?
できるだけ充実した収穫を目指すのであればぜひ - 追肥時期
・植え付け後、30~40日あたり(12月中までに)
・または、葉の色が黄色がかってきたら - 追肥方法
・NPKの割合は同等なものがおすすめ
・施肥量は使う肥料はパッケージを参照
・株元から離して撒くやり方が推奨されていることが多い
・固形タイプを撒いた後は水やりを
・液肥なら2回施肥すると良いよう - 注意点
・株元から離して与える(というやり方が主流のよう)
・肥料過多に注意(いろいろな害につながるおそれあり)
・窒素多めは避けて!(にんにく球が大きくならないかも……) - 冬越しについて
・プランターなどは寒さの影響を受けやすいため、土が凍らないよう対策を
・生長が鈍化しますので頻度は減りますが、水やりは必要です
・日当たりも重要
次のお世話は、2月中旬~3月あたりの2回目の追肥です。それまで何事もなく育ってくれると良いのですが……。
2回目の追肥も内容は今回と変わらないようなので、にんにく栽培に関する次の記事は、収穫時あたりになるでしょうか? もしも何か追加のお世話をやる時には、ご紹介したいと思います。
【2023年 ペットボトル栽培 収穫結果】
【2024年 ペットボトル vs 畑栽培 収穫結果】
種子用にんにくを使うと発芽率も生育も良く、充実した収穫への成功率UP! ネットでも手軽に買える量とお値段のものがあったので、紹介しています。2年栽培してみてわかった、立派なにんにくを収穫するために必要なことについても触れています。