自宅にいつの間にか蜂の巣が!
青ざめてしまう状況ですが、自力で除去可能な場合もあります。(巣の大きさなどの条件あり)
この度私が実際にやって、成功した方法をお伝えします。巣を見つけたその日に、自宅にあるのものだけでできました。一番重要で大変なのは、刺されないように防御態勢を整えること。同じものがなくてもご自宅にあるものでアレンジして、防御できればOKです。ここをクリアすることで、蜂駆除の成功率もアップすると思われます。
蜂に刺されると、アナフィラキシーショックで危険な状態に陥ることもあります。十分注意して、駆除に臨んでくださいね。
いつの間にか蜂の巣ができかけてる!

母が「裏の軒先に蜂の巣ができかけてるから、棒で落として!」と言ってきました。(母はやってみたとのことで、届かなかったらしい。蜂をナメすぎではないか。危険だということを知らないのか?) 少し前に、玄関のこんもりした木の茂み(軒先と結構近い)に蜂の巣があるかもしれないと身内から聞いていて、確認しなきゃなぁとは思っていたのですが、別の場所にもあるとは!
見てみると、できかけの蜂の巣の周りを大きめの蜂が5~7匹くらい飛び回っている。巣は大きくないけれど、高いところにあるのではっきりした大きさがわからず。直径18cmはないだろうという印象。
蜂の大きさからミツバチではないし、とりあえず近づくのは危ない。(ミツバチでも危険だけど) 業者に頼むしかないかもとは思いつつ、この大きさなら自分でなんとかできたりしないかなと、とりあえず調べてみることに。
ハチの巣駆除について検索
まずは蜂駆除専門の業者さんがいるということがわかりました。即日駆除も可のところもわりとある印象。安そうなところだと2200円~という感じ。別途基本出張料金がかかるとのことですし、どのくらいになるのかはわかりません。標準的な価格としては出張料込みで9000円~という感じのようでした。(初期設定で“1万3~4千円から”というところも)
とりあえず数日内には対応してもらえることがわかり、ほっと一安心。できるだけ早く、巣が小さいうちに除去したいですから。
また、地域によっては役所が駆除費用を負担をしてくれるところもあるとのこと。防護服貸し出しをしている自治体もあるようです。
とりあえず一番に役所のHPを調べてみると良いかと思います。ちなみに私の住むところでは、業者の紹介のみでした。
そして自力での対処の仕方。
検索したところ、業者さんが自力での駆除方法を紹介している記事がいくつもありました。
第一の条件として、“自分で安全に駆除できる巣の大きさは15cmまで” とのこと。
うちにできている巣はなんとか許容範囲内ではありそうかなという感じなので、自力駆除の方法をさらに検索。
自分で駆除できるかどうかの条件
まず、自力で駆除可能かどうかの確認事項がこちら。業者に依頼する場合にも伝えやすくなります。
- 蜂の種類
- 蜂の巣ができた場所
- 蜂の巣の大きさ
- 蜂の巣の数
- 蜂の巣の入り口
蜂の種類
大きく分けるとスズメバチ・アシナガバチ・ミツバチのどれかに当てはまるよう。
スズメバチとアシナガバチの見分けはつきにくいですが、巣の形でわかります。
スズメバチ


スズメバチは胴にくびれあり、最も大きい種類。足は黒か黄色。
アシナガバチ


アシナガバチの足は黄色、スズメバチとよく似ています。飛び方は後ろ足をだらりと下げ、フラフラとしている。
ミツバチ


蜂を見て種類はわからなくても、巣の形で判断できると思います。
スズメバチは攻撃性が高いですが、他の条件を満たしているようであれば、自力駆除はまったくだめというわけではないようです。ただ、アシナガバチ・スズメバチの駆除は専門家に任せた方が安心、という業者さんが多そうです。
巣ができた場所
開放的な場所や届きやすい場所なら自分でも駆除できる可能性大。
壁の中や屋根裏の駆除作業は難しく危険なため、業者さんに頼みましょう。その他にも危険だと思うことがあれば、業者さんへ。
蜂の巣の大きさ
自力で駆除できるサイズは15cmまで。それ以上は蜂の数も攻撃性も増すため、危険だそうです。
また、6月ごろまでは蜂の数も少なくおとなしめ、それ以降は危険度も増してくるとのこと。
駆除準備は入念に

ミツバチ・アシナガバチ・スズメバチの駆除方法は基本的に同じです。用意する物は
- 駆除スプレー
- 防護服
- 懐中電灯(赤いセロファンで覆う)
蜂は光に反応しますので、ヘッドライト等にも気をつけて。また、大きな音や振動にも敏感とのことです。
駆除スプレー
蜂専用のものもありますが、家にあるゴキブリ・ハエ・蚊などの殺虫剤でも良いとのこと。ピレスロイド系であれば効果ありだそうです。蜂はゴキブリ等よりも薬剤に弱いらしいので、薬がかかればOK。動かなくなるまでスプレーをかける必要はないとのこと。
スプレーは20秒以上~2分・5分(サイトにより幅あり)は噴射しないといけないので、予備も含め2本あった方が安心とのこと。
家にある殺虫剤が使えるのは良いのですが、巣の場所が高かったりしてスプレーが届きにくそうな場合は、蜂専用のものを検討した方がよいかもしれないです。蜂専用スプレーは噴射距離が長かったり(無風で12mなど)、噴射範囲が広いものもあったりしますので、より安全に使うことができます。

スズメバチ用の強力なタイプもあります

防護服
蜂は黒いものに寄ってくるらしいので、できるだけ白い物を身につける方が良いとのこと。作業着など長袖長ズボンでとにかく肌が見えないようにし、白いレインコートを着るのがおすすめらしいです。
袖・ズボンの裾などから蜂が入ってこないように対策し、さらにガムテープ・ひも等で隙間ができないようにするとより安全です。
あとは匂い対策。香料系のものや汗の匂いも蜂にとっては刺激になるとのことです。
- 作業着(長袖、長ズボン)
- 白のレインコート
- 長靴
- 手袋(軍手:2枚重ね推奨や革製)
- マスク
- ゴーグル
- 帽子かヘルメット(防蜂ネットがあるとさらに良し)
- タオル
- ガムテープかひも
- 作業着がなかったので
長袖Tシャツの上に綿入りのジャンパー(表面がシャカシャカした防寒用のものを2枚重ね)
スキニーっぽいジーンズの上にダボっとしたチノパン - 長靴がなかったので
雨雪用ブーツ(ジーンズはブーツに入れ、長めのチノパンをブーツに被せる) - 白っぽいレインコート
一番上に着用(昔、野外ライブの時に念のため100均で買ったものがたまたまあった) - ゴム手袋の上に軍手
ジャンパー袖を母にゴム手の中に入れてもらい、隙間のない状態に(すべらないよう軍手の上にゴム手としたかったのですが、大きさ的に無理でした) - マスク
- ゴーグル
ただし脱毛器(ケノン)についてきたものなので、黒いサングラスタイプ(おすすめしない、理由は下に) - 麦わら帽子
養蜂家のような虫よけの網付き(ジャンパー2枚のフードを被った上から) - タオル
首元に巻いて肌の露出防止、さらにほっかむりで頭を守る
たまたまあって、役に立ったものもあります。昔両親が庭の草取りの時に使っていた、網付きの麦わら帽子とか。もしこの帽子がなければ料理用の大きいボウルをかぶろうかと思ったりしてました。

サングラスタイプはおすすめしません!
駆除は夜行うので、とても見えづらいです。眼鏡よりはゴーグルの方が形として安全な気がして、唯一あったゴーグルっぽいものがサングラスタイプだったのでそれを使いました。が、予想していたものの本当に見えづらかったです。💦
ゴーグルはお持ちでない方も多いかもしれません。その場合はタオルで顔をできるだけ覆って、眼鏡や伊達メガネ(無職~色が薄めのレンズ)をかけるとかの対応がいいのかな……?
いざ、退治!

昼間の活動中の蜂は攻撃性が強く、夜に戻ってくる蜂もいるため、日没後2~3時間以降の時間帯の駆除が効率が良いとのこと。暗闇での作業となるので、巣の位置を昼間のうちに確認しておきましょう。(私は屋根の4番目の支柱のすぐ手前、という風に覚えてました)
そして駆除はくれぐれも一人でやらないで。必ず見守りをする人にいてもらうことが大切だそうです。もしも刺されてショック状態になっても、見守り人がいれば安心。見守り人はその場にいるのでなく、窓からとかできれば隔離された場所、開放的な場所であればかなり離れた安全な場所にいてもらいましょう。
【駆除手順】
- 少し離れた位置(2~3m)から巣の表面に殺虫剤を噴射
- 近づいて入口から巣の中に噴射(20秒~2~5分、とプロの推奨もいろいろ)
「蜂が出てきても薬剤がかかっていて弱り素早く飛べないので、そのまま噴射を続けましょう」とのこと。周囲にいる蜂にも薬剤を噴射して駆除。
落ちた蜂で動いてなくても、針だけ動いたりして刺される危険があるそう。なので蜂に直に触ってはいけないとのことです。 - 巣を処分
棒でつついたりして巣を落とす。
「ゴミ袋をかけた虫捕り網に入れる」と書かれていることが多いようですが、直に触らず袋に入れる方法だったら良いのだと思います。巣を入れた袋内に殺虫剤をかけ、袋も2重にすると安全。地域のゴミ出し方法で捨てます。(燃えるゴミでよいところが多そう)
落ちた蜂もほうきとちり取りなどで集めて、直に触らないようにして袋へ。 - 戻りバチ対策
巣のあった場所に殺虫剤を噴射。
1週間ほど観察を続け、巣のあったあたりに蜂がいないかを確認。
21時過ぎに殺虫剤をかけるつもりで上記の防護服を身に付け(結構時間がかかる)、巣の下へ。
蜂は光に反応して突進してくるため、明かりはつけず懐中電灯は赤いセロファンで覆って使うとのことなのですが、これは準備できませんでした。でも明かりのない状態で、目印の支柱さえ良く見えない状態(サングラスゴーグルが原因か?)ではさすがにどうしようもない。仕方なく家の裏の照明をつけると、なんとか目印は見える状態になったので、低い脚立に乗って殺虫剤を噴射。

私はこの2つを準備していました。
コックローチはノズルが長いので届きやすいかと思ってこちらを使う気でいたのですが、試しに噴射してみると軍手がすべりやすくて缶上部のプッシュボタンがうまく押せない。
アースジェットだと握る感じで噴射できるので、軍手でも安定して使うことができました。
本番前に一度試しておくことをおすすめします。
そんなには近づけないし、蜂専用の殺虫剤ではないので噴射距離が足りなくて届かないかもしれないと思ったのですが、意外と届いているように見える。(見守り母も、「巣のあたり、真っ白よ~」と言っていました) 私の中では「20秒噴射し続ける」という記事が頭にあり、20秒数えて終了。
蜂に襲われることもなく、殺虫剤噴射のみでその夜は終わらせました。
防護服を着る時から汗だくで、大仕事を終えた感あり。
その結果は
翌日見に行くと、飛んでいる蜂は1匹もおらず、落ちていた数匹の中にはまだ少し動くものも。数日後に動かなくなったのを確認して、火ばさみを使って落とした巣と一緒に袋に入れました。
自力で駆除成功です!

こちらが落とした蜂の巣と蜂です。
実際には直径7~8cmでした。
遠目から見ると、ちょっと大きめに感じてました。
「ハチの巣作り始め、家にあるものを使って駆除成功!」のまとめ
まずは役所で蜂駆除の費用を負担してもらえるか確認しましょう。防護服の貸し出しがある自治体もあるようです。特に補助してもらえることがないのであれば、自力駆除を検討。
- まずは巣の大きさで、自力で駆除可能かどうかを判断
巣が15cm以内であること。その他危険を感じるような要素があれば、業者へ相談 - 巣のある場所が危険でないか、駆除用スプレーが届きそうな場所か
壁の中など閉鎖的な場所は危険、また、巣の場所が遠すぎるとスプレーが届かないかも - 防御態勢を整えられるか確認
アレンジしつつでも防護服を準備でき、見守り人にいてもらえるか
以上をクリアできれば自分で駆除できる可能性大です。
防御態勢を十分に整えた上で、ハチ退治に臨みましょう。
駆除後に蜂が動かなくなっていても、危険なので直には触らないようにしてくださいね。
身内から巣がありそうと聞いている植木のあたり。こちらの駆除の経緯も記事にしました。
茂みの中にあるので近づく必要がありそうで、危険度はおそらく今回より大。駆除後、巣の周りの蜂の死骸を拾い集めたところ、なんと74(+幼虫1)匹も! 巣の大きさに対してあまりの数の多さにびっくりしました。
自分で駆除しようとしている方に1例として知ってもらうことで、何かお役に立つ部分があれば幸いです。