今年はミニトマト以外に、1株ずつですが初めてピーマンとなすの栽培を始めました。
植え付け当初から、「うまく育つのか?」と思うような心配な感じがあったりしたのですが、なんとか育ってくれています。
しかしある日の朝水やりに行ったところ、なすの葉が茶色い! そして無数の虫食いの跡が!
何だこれは!と、何が原因なのかを調べ、対処法もやってみました。
家にあるものを使っての対処です。農薬ではないので虫を死滅させるほどの力はありませんが、寄せ付けづらくする一定の効果はあったようです。(購入派の方へ:安心感大、食品成分由来の市販の薬剤もありましたので、ご紹介)
同じ症状でお困りの方、有機栽培・無農薬で家庭菜園をしている方のお役に立てば幸いです。
葉の異変、変色&虫食い

いつものように朝の水やりをしようとしたら、きれいな緑~紫がかったなすの葉に結構な範囲で茶色い部分が。そして無数の虫食い跡も。え、昨日までこんなじゃなかったよね?!
↓こんな葉っぱがあちこちに。中にはかなりの部分が茶色になっているものも。

茶色になっているのは、水不足で枯れているのか?? それとも何かの病気??
穴は何の虫に食われているのか?
とにかく原因がわからないので、似た症状の葉っぱが出てないか、ネットで画像検索をしました。
原因と対策を調べてみた

ネットで探してみると、似てる?と思う画像が。どうやらテントウムシダマシという虫の被害のようです。
テントウムシダマシ・テントウムシモドキと呼ばれますが、ニジュウヤホシテントウの別名だそうです。
テントウムシに似ていますが、黒い斑点の数が多く、光沢がないとのこと。テントウムシは真っ赤ですが、テントウムシダマシは赤みが薄くオレンジっぽい感じです。

ではどう対策をすればいいのか?
有機肥料で育てているので、農薬や化学物質を使わずにできる方法を探しました。
結構出てきたのは、手作り虫よけスプレー。材料も作り方もさまざまですが、材料を漬け込んで2ヶ月程待つ、というようなものが多い中、すぐに使えそうなものが。
それは唐辛子成分を煮出すという方法。
虫よけスプレー作り

手作り虫よけスプレーとして、酢に唐辛子とにんにくを2ヶ月程漬け込むというものがよく紹介されていました。しかし今すぐ使いたい。そこでこれならできそうだと選んだのが、”煮出す”という方法。
- 材料
・水 250㎖
・唐辛子(乾燥) 4本 - 作り方
唐辛子を輪切りにする(細かくなくてよい)
鍋に水と輪切りにした唐辛子・種も入れて煮出す
冷まして濾す - 使い方
できあがったものを原液として、100倍に薄めたものを葉に散布します
液は必ず濾しましょう(そうしないと、スプレーのチューブに詰まります)
そして後で驚いたことがもう一つ。
煮出した鍋を洗った後、それを使って料理を作ったら、結構強めに辛味が加わっていたのです。そんなに残るもの?!と、本当にびっくりしました。普通に洗っただけではだめなのか……? テフロン加工っぽい鍋だったのですが、染みやすかったりするのでしょうか。念のため、煮出した後の鍋は、ちょっと長めにお湯を沸かすなどしておくと良いかもしれません。
銅の成分も虫よけになるとのことなので、酢に10円玉と卵の殻を浸けたものも準備してみました。翌日、唐辛子の煮出し液と合わせ、薄めて葉っぱに散布します。
安心感大、食品成分由来の市販の薬剤 2種
99.9~100%食品成分由来のものからできていて、使用回数の制限がない薬剤。(制限がないということは、いわゆる”農薬“ではない?) 収穫当日まで使用可能らしく、手作り虫よけでダメな時は使ってみたいなと思えるお品。
害虫駆除や病気予防の効果があるとのことで、パッケージには”適用病害虫” の名前がいくつか書いてあります。その中にテントウムシダマシは書いてありませんでしたが、こればかりは使ってみないとわかりませんね。
- スプレータイプ
- 詰め替え用
- スプレータイプ
- 詰め替え用
虫よけ剤を散布&被害の原因が明らかに

唐辛子煮出し液と酢(卵の殻・10円玉浸け込み)を混ぜた原液を100倍に薄め、なすの葉っぱの表と裏に散布していきます。スプレーしながら葉っぱを観察。するとテントウムシダマシを1匹発見! よかった、予想通り原因はこやつで間違いないようです。

病気でなくて一安心。害虫なら駆除等まだなんとか対処できる可能性が高そうですが、病気は農薬を使っても難しそうな気がするので。
私は10年以上ミニトマトを、周りで母がきゅうり・なす・ピーマンを育てていましたが、虫被害にあったことはなく、初めての経験です。
近くに植えているミニトマト・ピーマンも観察しましたが、トマトには被害なし。ピーマンの葉は虫食い穴は結構ありますが、茶色にはなっておらず、テントウムシダマシの被害ではないよう。小さいバッタが結構いたので、その被害かも。かなり穴あきになっているので、こちらにもスプレーしておきました。
実は元凶は別の植物だった
テントウムシダマシがいたのは、実はなすだけではありませんでした。なんと元凶は、ジャガイモの株!
傷んで捨てた??ものから芽が出たのか(なんで生えてるのかはっきりせず)、勝手に育って花が咲いている株が近くにいくつかあり、よく見てなかったのですが、被害がひどい。虫食いで葉脈のみになっているものや、葉の変色具合がとんでもなく広範囲で、テントウムシダマシが何匹も! まさか育てているつもりのない植物が、害虫の温床になっていたとは。
見つけたものは全て駆除し、株は全部抜き去りました。葉の裏にテントウムシダマシの黄色い卵がまとまって産み付けられているものを見つけ2枚ちぎり取ったのですが、1枚落としてしまい、雑草の中で見失うという大失敗。落とした辺りを踏みつけておきましたが、どうなったことやら……。


前日はまとまって一塊だったのに……。
卵は葉の裏にひとかたまりになって産み付けられています。かなり濃い黄色なので見つけやすいです。
しかし、葉を容器に入れておいたまま写真を撮るのを忘れていて、翌日撮影しようとしたところ、黄色が少し薄くなっていました。産み付けられてからの時間で、色が変化するのかもしれません。
調べてみると、テントウムシダマシはジャガイモの葉をとても好むらしいです。どうりであんなにひどい被害となるわけだ。(”肥料過多の株につきやすくなる“との情報も発見。肥料のやりすぎにも気をつけたいですね。)
近くで育てている野菜があれば、そちらにも被害を与える可能性は高まります。特にナス科やウリ科のものは要注意だそうです。ジャガイモ・なす・ピーマン・トマトは全部ナス科なので、育てている方はお気をつけください。
他にも、何か別の虫の卵らしきものを発見。

画像検索してみたところ、カメムシの卵のようです。近くに植えてあるピーマンに、カメムシがきていたのを数回追い払ったことがありますので、どうやら間違いなさそうです。
どうもジャガイモの葉は害虫がつきやすいようですので、育てる時はかなり念入りな対策が必要ですね。


ちなみに
結構なわさわさ葉っぱだったので、ある程度の大きさのジャガイモができているんじゃないかと期待したのですが、出てきたのは親指大~5cmもないほっそりしたものがちょこっとだけ。勝手に生えたとはいえ、あの葉っぱならもうちょっと立派かと思ったのに……。
手作り虫よけ剤の効果は

翌日からしばらくテントウムシダマシの姿は見なくなりました。それに、虫による新たな被害も確認されず。
しかし、手作りの虫よけ剤は農薬と違い害虫を死滅させる効果はなく、虫が寄り付きにくくなるというものです。そのため、定期的に葉への散布が推奨されるとのこと。
その後、なすの葉にテントウムシダマシと幼虫を2匹ずつ発見。落としてしまった卵のついた葉っぱからのものか? とりあえず駆除しましたが、やはり定期的なスプレーはしておいた方が良いですね。

【テントウムシダマシの幼虫】
5㎜位の白っぽくてイガイガした感じ。
大きい画像が見たい方はネット検索でどうぞ。いっぱい出てきます💦
「テントウムシダマシの被害と 家にあるものでの対策」のまとめ
- ナス科野菜の葉の変色(茶色系・さざ波状だったりもするとのこと)と虫食い穴
テントウムシダマシの可能性大 - テントウムシダマシとは
テントウムシに似ているが、斑点が多く光沢がない。テントウムシよりも赤くなくオレンジっぽい色。
卵は黄色、葉の裏にかたまって産み付けられる
幼虫は5㎜程で白っぽくイガイガしている - 手作り虫よけ剤
すぐ使いたい時は、唐辛子の煮出し液で
虫がつきにくくはなるが、死滅はしないので、定期的な散布を推奨 - ジャガイモの株に注意
テントウムシダマシがとても好むため、対策必須
ナス科ウリ科の野菜はテントウムシダマシが付きやすいので要注意
また、肥料過多の株にもつきやすい
なすもピーマンも心配ごとはありながら、ほそぼそとですがなんとか収穫までこぎつけることができました。
しかし、ミニトマトの様子が例年と違い、こちらの方が切実な問題かも。途中までは立派な実が房でできていたのですが、上の方にいくにつれ花の元気がなく、落ちていくものがかなりみられます。結実せず干上がったようになる枝もあったり。
暑さがもう昔とは違うので、今年は初めて地植えのミニトマトに水やりをしています。それでもこんな状況です。暑さが原因でも、日陰を作ることもできないし、なす術なし……。8月を待たず、収穫終了となるかもしれません。

