昨年のにんにくペットボトル栽培に続き、今年は地植えも。種類も3つに増やしました。
植えたはいいのですが、芽が出ない問題に遭遇。試行錯誤する中でなんとなく感じた傾向から、「芽の出る確率の高そうなにんにく片」の見分け方も紹介しています。
今年のペットボトル栽培
昨年は畑の土+中玉程度の赤玉土を混ぜて使用。水はけが良くはなかったため、今年はすぐに植えられて水はけが良さそうな “花と野菜の培養土” を購入しました。
一袋10ℓで78円。とてもリーズナブルでびっくりするようなお値段。ペットボトル3本に入れても余ったので、畑にも使っています。
土を変えた以外特に変更点はなし。水はけが良いので、水やりが楽しいです🎵
ペットボトル栽培の詳細、昨年の様子はこちら
にんにくを畑へ植え付け
まずは土づくり
6片だし、簡単にやってしまおうと思って始めました。植えるあたりを掘り返し、ある程度土をほぐして(そんなに細かくはしていません)、牡蠣殻粉末とPKNの割合が1:1:1の牛糞堆肥とバットグアノを混ぜ込み完了。
にんにくは酸性土壌に弱いそうなので、石灰は撒いておくことをおすすめします。石灰には種類があり、取り扱い方を間違えると植物が育たないことがありますのでお気をつけください。
石灰の詳細についてはこちら
畑の作り方
うねの高さはどちらも5~10cmで良いようです。
にんにく球はばらしただけで植えてもいいし、薄皮までむいてもいいです。
私は薄皮をむいて水に浸け、根が出るのを確認してから植えています。とりあえず育ちそうかどうかを確かめるため、自分の安心のためにやっていることでしたが、薄皮まで向いて植えると芽が早く出やすいということ以外にもメリットがあると知りました。
それはにんにくに含まれているアリシンの効果です。皮がないことでアリシンの殺菌効果が周囲に広がりやすく、病気になりにくいそう。
簡単に済ませたくてうねは作らず植えようかなと思っていたのですが、うちの畑の土は水はけが良くないことがやっぱり気になり、嫌々ですが一応作りました。マルチも張るつもりはなかったのですが、冬の寒さ対策を考えると心配になってきて結局張ってしまった……。
マルチに穴を開け、細いスコップで穴を掘ってにんにくを置きます。せめて上部分だけでも水はけのいい土をと思い、穴を埋める土は購入した培養土の余りを使いました。
さすがに地植えは成長が良い~。一番早いものは2日で芽が出て茎がしっかり太い感じです。
“にんにくの芽が出ない問題” に遭遇
昨年のペットボトル栽培は、選んだ2片とも根が確認でき、植えた後も何事もなく芽が出て育っていたので、植えたら芽が出るものという気でいました。
しかしこの度、“にんにくの芽が出ない問題” に遭遇。
にんにくは発芽率の良い植物ではあるそうです。でも自然のものですし、100%芽が出るわけではない。当たり前のことなのですが、昨年はたまたまうまくいっただけだったんだなぁと今回のことで思い知りました。
今回のやり方も、昨年同様根を確認した後、ペットボトルと畑に植え付け。その6片のうち、3つしか芽が出ず。早いものは植えて2日で芽が出たのに、2週過ぎても兆しが見えないものがありネットで検索したところ、「にんにくをばらしただけで植えた場合、1~3週ほどで芽が出る」とのことでした。もうちょっと様子をみてもいいのかなとも思いましたが、とりあえずちょっと土を掘り返してみて、どうなっているか見てみることに。「もしかしたらちょっと深く植えすぎたのかも……」と気になってもいましたので。
ちなみに今回植えたものは、昨年と同じくスーパーで買った食べる用のにんにく。(1個100円程) お隣県産とスペイン産の2種それぞれから3片ずつ選別。
昨年同様薄皮までむき、お尻が水に浸かるようにして数日。早いものは2日目に根が出始めました。6つとも根を確認してそれぞれペットボトルに1片、畑に2片植え付け。
芽が出たのはスペイン産はペットボトルと畑のものが一つずつ。お隣県産は畑のものが一つです。
今回スペイン産のにんにくは冷蔵庫に入っていたので、全滅の可能性はあるかもしれないと思っていました。しかし6片のうち一番に根が出ましたし、植える前に少し芽が出てきたのが見えていて一番元気に育っていますので、冷蔵庫に入れていたものでも育つことがわかりました。(検索したところ、冷蔵庫に入れて保管した後植え付ける場合もあるよう)
土の中での状態を確認
芽の出てない3つを上からそっと掘ってみたのですが、すべて芽らしきものは見えず。植えたままの状態のようだったので、取り出すことにしました。
3つとも根は取り出しづらいほどに伸びていて生きてはいるようなのですが、上に成長する様子がまったくない。そしてみんな外側が裂けて成長した内側がはみ出てきた状態になっています。植える時にこの兆候があるものもあったのですが、そうではなかったものも同じ状態に。これはもう芽は出そうにないとあきらめることにし、まだ気温としてはいけそうなので、再度植え直すことにしました。
2種の残りのにんにく片から芽が出そうなものを選び、根が出るかを確認。安全策を取り、今度は芽が出るかまで見届けてから植えます。
来年やるとしたら、芽が出てから植える。唯一の確実な方法です。家庭菜園で個数がそれほど多くない場合は、芽まで確認してから植えるとその後の心配が少なくて精神衛生上良いと思います。(数えられるくらいの数ですと、芽が出ないとどうしても心配で気になる。そして芽が出ないと悲しい……。)
芽が出る確率が高そうなにんにく片の見分け方
あくまで私の感覚ですし、すべてにあてはまるわけでもありません。そして誰もが「まあ、そうだろうな」と思うような簡単なことだとは思います。でも “大きくてつるっとしたもの” を重視して選んでいると、そこまでは気にして見ていないことかもしれません。芽が出るということに関してなら、この部分の方が重要なのかもなという気がします。
同じにんにく球の中でも、それぞれの片の様子はかなり差がありますので、ひとつひとつよく見て選びましょう。
- みずみずしいもの
にんにく球自体はカピカピに乾燥しているようでも、皮をむくと意外と中はそうでなかったりします。薄皮をむいてみて1片の状態でみずみずしさの度合いが高いものほど芽の出る確率は高いように思いました。というより、芽が出るかという1点で考えるなら、みずみずしさがあまり感じられないものはまず却下で良いような気がします。
実はスペイン産にんにくの中には深さは様々ですが縦に皺っぽい感じがあるものが結構多く見受けられました。日本産以外のにんにくの購入は初めてで、縦皺の感じも初めてだったので、乾燥???とちょっと気にはなっていたのです。でも “まずは大きさ” と傷など他の条件重視で選び、その中で皺がなるべくないものにしたので、みずみずしさは一番後回しの条件になっていたと思います。
今になって思うのは、良い種にんにく選びの条件である “大きくてつるっとしたもの” の “つるっと” は、傷などがないということと同時に、“みずみずしくてハリがあり、乾燥して萎びた感じがない” という意味だったのかと。そういう見方はできていなかった……。
結果、根は伸びるものの芽は出ず、中心のみずみずしい部分のみ大きくなり、外側がより皺っぽくなって裂けてしまう育ち方をするものを選んでいたということになりました。
- 緑や紫ががっているもの(特に頭の部分)
薄皮を剥いた状態で緑や紫っぽい部分がある片は、みずみずしさも十分感じられるものが多い印象です。なかでも尖っている頭の中心部分が緑ががっているなら、それは芽の緑である可能性もあり、そのままでもしばらくしたら芽が出るくらいの状態かもしれません。
- 頭の中心部分から何か出てきそうな様子があるもの
頭の尖った部分が開きそうな雰囲気があったり、完全に閉じておらずわずかに穴が開いているように見え、その中に尖った部分が見えていて出てきそうに感じられるもの。
植え直し用のにんにく片を水に浸ける時、芽が出ない可能性もあるので少し多めに用意しました。1回目で大きくていい感じのものから選んでいるので(それでも芽が出ないものあり)、残っているのは1軍からもれたものです。その中からみずみずしさ重視で選ぶと、頭の部分にわずかに穴が開いた感じのものがあるのですが、どうやら傷ではない雰囲気。一見、“つるっとしている” とはいえないように感じていて、これまで選んでいなかったタイプです。でも、みずみずしさが少なそうなものよりは可能性があるかもしれないので入れてみました。
今回観察していると、緑がかった部分がなく周りと同じ白っぽい色のものでも、芽が出てちゃんと成長しそうな雰囲気になったものもありました。
番外編 ~種子用ジャンボにんにく(県内産)の植え付けもやってみた~
しばらく前にホームセンターの園芸コーナーで、種子用にんにくが積まれているのを偶然見かけて気になっていました。(その時は時間がなくて通り過ぎた)
昨年そのお店で販売されていた種子用にんにくはネットに大量に入っていたので、多すぎて買えませんでしたが、今年はネット入りでも3~4球(大きくはない品種)程度? それに加えバラしたものの量り売りがある! 100gで165円(ネット売りのものと品種は同じようで、大きくはない)、何というお安さ。しかももう一種類あって、県内産ジャンボにんにく! なんとしても育ててみたい~。こちらは165円としか書いてなくて、ジャンボだし1個の値段かなぁと思いつつ店員さんに聞いてみると、これも100gの値段でした。「だいたい3個で100gですよ」とのこと。1片でもかなりの大きさで、箱に大量に入っています。大きさや色も様々なので、ずいぶん迷って良さそうなものを選び抜きレジに行くと、100gには足りておらず「もう1個いけますよ~」とのこと。計4個を購入してきました。
ジャンボにんにくも根を確認し、普通のにんにくの約1週間後に植え付けしました。1個はペットボトル、残りの3個は畑に植えています。
4つのうち2つが2週間過ぎても芽が確認できないので、表面を少しだけ掘ってみたら芽が見えた! これでまずは一安心です。
「にんにくのペットボトル&地植え栽培~芽が出ない問題についても~」のまとめ
- 今年のペットボトル栽培
すぐに植えられる培養土を使用 - にんにくを畑へ植え付け
土づくりに石灰を入れることをおすすめします - にんにくの芽が出ない問題に遭遇
根は出ても芽が出ないことがあります - 土の中での状態を確認
根は伸びて生きているのに上に成長する兆しが見えないので、植え替えへ
安全策を取り、芽が出たことを確認して植え付けることに - 芽が出る確率が高そうなにんにく片の見分け方
・みずみずしいもの
・緑や紫ががった部分があるもの
・頭の中心部分から何か出てきそうな様子があるもの
そして、芽が出る心配をせずにすむ確実で唯一の方法は、 “芽が出たにんにく片を植える” です。
これからのお世話の方法については昨年のペットボトル栽培で紹介していますので、次は収穫時の結果報告になるかと思います。
ペットボトル栽培は水はけが良い土になったおかげで、今年は追肥が存分にできそうでうれしい。
ただ、世話をしだしてわかったのですが、畑の日当たり問題がありそうです。ミニトマトの時期は問題ないのですが、秋冬になると日が当たりにくくなる場所に植えてしまっていることに気づきました……。